審判の心構え 平成30年ファイヤーナインズ 中井審判部長
2016.5.08
2018.3.12 改訂1
目的:軟式少年野球の審判をやっていただくにあたり、新座市内の軟式少年野球審判として恥じないレベルを確保するために、まとめたものです。野球の本に書かれていることだけでは理解できないものを、実際に審判役ができるよう心がけて書きました。
注意:4人の審判は相互に関係して、一連の行動がなされるために、1つの塁の審判だけでなく、他の塁の審判の動きも理解しておく必要があります。そのため、まずは、共通したルール・心がけを書いた後、各塁での動き方を説明します。とりあえず、全体像を把握してから、任された塁の習得を目指して下さい。
共通のルール・心がけ
・審判服:上:ブルー基本、白、黒、可 下:グレー無地、紺でも可 靴 黒 (R4改訂) ウインドブレーカーは、目立たない1色ものに限る。
サングラスはOK(光もの△)。(H30改訂)
判断のつかないものは、予め、球審、本部に確認しておく。
・試合開始前、1塁側に審判集合。(2塁審は球審の左)
・初めの一歩(左に行く時は右足を)いかに早く出すかがポイント
・走者がいる時、投手が投手板に触れたら、構え(両手をひざに軽く乗せた状態)に入る。(塁審は2塁塁審にあわせるときれいに見える。)走者がいない時、スタンディング。
・1,3塁塁審は、走者がいるとき、投手板、いない時は打者に向かった姿勢をとる。
この時、ライン側の足の側面がラインに接するように、足を置く。
・コールは全て、大きな声で行う。セーフは早めに、アウト、キャッチは遅く言う。
・基本的には、2塁塁審が中に入っているとき、外野の飛球のジャッジをしない。
浅いセンターフライに対して2塁塁審がジャッジする時は、試合開始前の審判打ち合わせの時に周知させる。
・球審が動かない時(ステイ)、両手の人差し指を地面に向け「球審は動かないぞと警告する」ので、塁審は呼応して、両手握りこぶしでトントンとたたいて、了解を伝える。
・投球動作の始まり(軸足でない足をあげた時)と、走者が次の塁に達した時点の前後関係を頭に入れておく。走者の到達が早ければ、ファウルでも盗塁は認められる。――H28変更点
・外野できわどい球でセーフの時、「ノーキャッチ」とセーフのジェスチャーを2回する
・1,3塁牽制時に、投手板はずさずに偽投していないか、してたら「that’s balk」とコールする。構えた時、首より下が動いていないか、静止が足りないかしていても同様。
・塁審が外野に進む場合、手を上げてgo out(他の塁審に知らせるため)と言って進む。選手に向かわず、側面から捕球状態を見やすい位置をとって停止後コールする。
・外野に行った時は、選手が投げ返すまで、離れない。
・ボールデッドラインを含み、ライン際の打球はラインキープ(ラインをまたぐ)する。
・見ていなかった、見れなかった等で判定ができない時は、他の審判に判断を仰ぐために、左手で掌を上に向け「どうぞジャッジして下さい」という感じで、判定を投げる。それでも、決着がつかない時は、球審が4審判を集めて協議する。
・ハーフスイングの判定は、球審からもとめられたときのみ、セーフの動作で「no swing」
または、アウトの動作で「swing」とコールする。
・動いて判定する場合、次のステップをとる。
go –(左足から)stop – 構えて(捕球したかを)look – 立って judge
動きながらjudge しない 外野への早い打球を追う場合、遠くても止まる。
・セーフ:水平に180度まで開き、少し時間をおいて前方に戻す。
・アウト:(女性でも)He’s out.肘は肩の高さで、45度右前方のガラスを割る感じ
・キャッチ:That’s catch.
・オンザタグ:挟殺プレー(走者が守備側選手に挟まれるプレー)で、守備側が走者にタッチしたときに、タッチした部分に指差し、on the tagコールする。この時、ボールを落としても構わない。ボールを落としていなければ、確認後outをコールする。
・移動ベースが、途中で飛んでいったとき、ベースではなく、ベースがあった位置を踏んでいくのが正しい走塁。
・ベースが少し移動している時には、ボールの位置を目で確認しながら手で素早く戻し、タイムは極力しない。万が一、牽制球が来てもジャッジしない。(移動ベース修正時は無効です。)
・タイムは、「万歳」でなく、大玉を止める感じ。4人の審判がともに同調する。
ボーク、インフィールドフライ、ワンモアピッチも同調するが、ファウルは同調しない。
・投手が牽制しようと投手板をはずすつもりが、はずせなかった場合は、投手板を踏んでの牽制行為とみなす。(ステップということで、それだけではボークにならない)
・攻守交代時、投手交代時、ラインから5mぐらい離れて立ち、選手とコンタクトしていないことを明らかにする。
・投手板の掃除は、2塁審が中にいた状態でチェンジした時は、2塁審、そうでない時は、攻撃側になるチームに近いベースを担当する塁審が行う。守備側の塁審は、駆け足で位置につくよう選手を追い出す。
・球場固有のルール等を確認しておく。強風時、インフィールドフライをなくす等。
・堀之内球場での外野ネット関連の判定は、全てフリーにする。――H28変更
・野球規則に反すること、カウントのミス以外、他の審判員の判断に注文をつけない。
意見をもとめられた時に、発言する。
球審
・立ち位置は、捕手の後ろ足のかかとと自分の前足のつま先が、前後そろい、自分の後ろ足のつま先が、前足のかかとと前後そろうようにする。上下は、捕手の頭より、自分のあごが高くなる位置にする。左右は、右打者の時、捕手の左肩に右耳を合わせると、ストライクゾーンの上下が分かる位置にくる。(少年野球で、低い目を取りすぎ、高めは打てる。外角は、経験を積む。)
・投手が投げ始めたら、姿勢をとる。(セットに入った時だと、牽制もあり、体が大変)
・ストライクは立ちあがりながら手を開いて腕を曲げ、振る時ににぎりながらコールする。ボールは構えの姿勢のままで、一呼吸してからコールする。ともに、その後に、カウントを言うとよい。
・打ったら面を左手3本指で、とる。
・走者無しで、2塁審,3塁審が打球を追った場合、ファウル域で3塁に接近、打者走者が2塁を回れば、1塁審に本塁に来る事を促して、ダイヤモンド内で3塁の触塁を見る。
・1塁のみの時、2,3塁審が打球を追った場合、ダイヤモンド内で3塁の触塁を見る。
ただし、2死1塁の時は、球審ステイに変更(H30改訂)
・走者が得点圏(2塁以上)にいるとき、自分は本塁だけを見るステイの意味で、
両手人差指を地面に向けるポーズ。
ただし、2死3塁で、長打の時は、本塁触塁後、3塁を担当に変更(H29改訂)
・1塁審が外野に向かった時(走者無しでライト後方の飛球、走者1塁でライト・センター前後の飛球)、1塁の触塁を確認し、本塁に戻る。
・1,3塁ベース手前でゴロが処理された時、ラインキープ(ラインをまたぐ)し、ヒットなら、無言で立ったまま内野側の腕を水平に伸ばし、ファウルなら、タイムの時の恰好でファウルを宣言。内野へのライナーはダイヤモンドに入り、キャッチをコールする。
・3塁塁審が外野に行った時の3塁走者のタッチアップは、ダートサークル(振り逃げの意思を判断する円)内で見て、タッチアップが早かったのではと守備側監督から判断を求められたら、3塁ベース付近まで行き、アウト・セーフのコールをする。
・スイングしたのが微妙なときは、ストライクコールのあと、「swing」と言いながら、右人差し指を立て、頭上でまわす。
・スイングしたしないは、捕手か、タイムをとった守備側監督に求められた時のみ、左手の掌を上に向け、塁審に判断をもとめる。判断に自信があっても、必ずもとめる。
・挟殺(ランダンプレー)時、3本間のファウルゾーン域1/4 あたり で見る。(3塁塁審も同様)
・左手-ボール、右手-ストライク でカウントの確認をする。
・インフィールドフライの可能性のあるとき(無死、1死で、走者1・2塁、満塁)は、
右手を胸に当てて、塁審全員に確認を促す。ボールが最高点で、守備側が取る構えが取れていれば、成立し、「インフィールドフライ」(ファイルかどうか怪しい時「if fair 」を追加する。)コールは、塁審も同時に言う、最後に球審のみ「バッターアウト」をコールする。インフィールドフライは、外野への飛球と同じで、捕球すれば、走者は塁にもどる義務があり、落球すれば、進塁可能です。
・打者走者がスリーフィート内を走っているか確認するため、1塁までの1/2程度、走者についていく。タッチを逃れるために出れば、打者走者アウト。
・打者がバッターボックスの外側の地面に完全に足をついた後に、バットをボールに当てた時は、打者は、不正打撃でアウト。走者は、元に戻す。
・打者が空振りした勢いでバッターボックスの外に出て、捕手の刺殺を妨害し、失敗したときは、打者の守備妨害。走者を戻す。刺殺が成功すれば、打者のカウントは有効。
・ボークの球を打ち、攻撃側に有利に展開すれば、そのまま流す。ただし、2つ目の塁上のアウトは、アウト。安全に進めるのは、1つの塁のみ。
・チップ(投球の軌道が著しくは変わらない打球)は、捕手が正規にとれば空振りと同じ。ただし、2ストライクで、捕手が正規に取れなければ、「ノーキャッチ」のコールで、ファウル扱い。
・打った後のバットが走塁や守備に邪魔になるときは、球審がバットをさげておく。
・本塁での衝突が予想されるときに、野手が走路上にいれば「コリジョンルールに反する」と注意して、野手を排除する。
・四死球で、打者走者が1塁まで行く必要のあるとき、タイムを要求されたら、1塁到達まで待つ。
・振り逃げ成立時(2死の時は成立、それ以外は1塁があいている時成立)、「ストライクスリー、ノーキャッチ」と言って打者に伝える。(ワンバウンドでもノーキャッチです)
試合開始前
・外野の範囲を含めた、ローカルルールを確定しておく。
・両チームの監督を集め、試合開始時間、イニング終了・試合終了条件を決めてもらう。
・塁審を集め、ローカルルールの説明を行う。
・試合開始時間(球審が「プレー!」を言った時刻)のチェックを知り合いに依頼しておく。
・30分前にキャプテンを呼び、じゃんけんで先攻後攻を決め、後攻側監督に、試合開始予定時間15分前の時刻と、ノックを開始してもらう旨を伝え、先攻側監督に、試合開始予定時間15分前の時刻とそれまでにベンチ入りする旨を伝える。
・ノックは5分間(選手またはノッカーが「いくぞ!」と言った瞬間から)、終了2分前にその旨をノッカーに知らせる。
・両チームのノック終了後、「集合!」で、整列。チーム・試合の名称、ローカルルールの説明、その日に適切な注意、「先頭、握手をお願いします」、「礼!」
・ピッチング練習時、ダートサークル外側で守備側の位置に立ち、残りの投球数を右手で投手に分かるように示す。残り1球になったら、「ワンモアピッチ!」を塁審にも分かるように大きな声でコール。
試合開始後
・試合開始時間を両チームのスコアラーに伝える。
・最終回であることが分かっていれば、両監督に知らせる。
・投球練習時に捕手が準備中の時、コーチに代役を促す。
試合終了
・「集合!」、整列後、両チーム名とスコア、勝敗をコール、(あれば球審の感想、)「全員、握手をお願いします」、整列を確認後、「ゲーム!」
・塁審を集め、試合の反省会を行う。
新座市主催大会のローカルルール
・時刻でゲームを切るとき、打席までを完了する。(他の大会では、即刻終了。)
・捕手は、キャッチャーミットを使わなくても可
・1イニング内で同一投手が投げても構わない。
・4審判の協議は本塁付近で行い、意見が分かれた時は本部に確認してからjudgeする。
・攻撃側タイムは、守備側と同じく3回:守備側のタイム中に行う攻撃側の指示も1回とみなす。 球審は、攻撃側監督に、この件を確認する。
・牽制時の暴投でデッドラインを越えた時、プレートを踏んでいた否かに関わらず、1つのみの進塁。(他の大会では、はずしていれば2つの進塁。)
・1回の裏に入る際に、新しいボールと交換
・ノックにあたっては、捕手はマスク、ヘルメット着用、ボール拾いもヘルメット着用を義務づける。
1塁審
・ベース後方、5~6mの位置で右足側面が、白線に接する位置が正規の位置で、走者がいるときは、3mぐらいまで近づく。内野ゴロの処理時は、内野手の球に直角な方向から見る。角度が浅いと、1塁手の足が離れた時見えない。ライトゴロになりそうな場合(2塁後方の浅い打球)は、コーチャーズボックスのあたりまでくる。
・1塁手の足が離れた時は、セーフの動作・コールの後、説明として「off the bag」と言いながら、両手を前に伸ばし、右方向に振る。ボールを落とせば、「drop the ball」, しっかり捕球できていなければ、お手玉する恰好で「juggling the ball」という。
・2塁塁審が中に入っている場合、センターおよびその前後まで、走者無しの時は、ライトより1塁側のジャッジを担当する。野手を越える打球は追う。
・(走者なし、走者1塁で、2,3塁審がボールを追い)球審が本塁を空けるときは、1塁の触塁を確認(ジャッジ、ジェスチャー等はしない)し、本塁のジャッジをしに向かう。
(余裕のある球審では、1塁審に対し、本塁に来るよう手招きされるかもしれない。)
・球審が、2死3塁で、長打の時は、本塁触塁後、3塁を担当に変更(H29改訂)になったので、上記と同じ対応をとる。
・球審がステイしているときに、3塁塁審が外野に出た時、2塁審は3塁に行くので、1塁の触塁をダイヤモンドの外から見ながら(リミング)、中に入り2塁のジャッジに備える。
・2死1塁の時は、球審ステイに変更(H30改訂)になったので、上記の対応をする。
2塁審
・試合開始前の挨拶のあと、位置につくとき、ダイヤモンドの中を通らず、3塁ベースの左側を通っていく。
・定位置は、塁間の延長上、8mぐらい。中に入るときは、塁間より1m内側で、コーチャーズボックスの本塁寄りの線の延長上に右足を決め、打者に正対する。
・走者なし、走者3塁のみの時は外、それ以外はダイヤモンドの中が基本。球審ステイで、1塁審がボールを追った時、1塁を見るのは2塁審しかいないのが理由。
・二塁手、遊撃手がともに前進守備の際、2塁審が外に出るときは、親指を立て両手を軽く上げて後ろに行くポーズをし、他の塁審に知らせて進む。ショート後方の位置にいる。
・捕手からの牽制時は、一歩右に寄ってから、ピボットして2塁に正対する。
・外にいるとき、外野手3人の正面の打球は、2塁塁審の責任
・走者1塁のみで、1,3塁の塁審が外野に出た時、1塁走者の2塁触塁を確認し、打者走者の1,2塁でのプレーに備える。(3塁は球審が来る)
・2死1塁の時は、球審ステイに変更(H30改訂)になったので、1塁走者の2塁触塁を確認し、3塁に進みプレーに備える。
・上記以外で中にいた場合、1(3)塁審が打球を追ったら、1(3),2塁の全てのプレーに備える。(球審はステイ)
3塁審
・走者3塁のとき、打つ瞬間が見えるようラインをまたいでも、完全に中に入ってもよい。
・走者なしで、2塁審が打球を追った場合は、ダイヤモンド内に入り2塁のプレイに備える。(3塁は球審が担当する)
・球審が、2死3塁で、長打の時は、本塁触塁後、3塁を担当に変更(H29改訂)になったので、上記と同じ対応をとる。
・3塁走者のタッチアップは、3塁ライン際でない浅いフライで容易に取れそうな時、および1塁審担当のフライの時、3塁審が行う。3塁ライン際、深いフライ、捕れそうもないフライは、ボールを追い、タッチアップは球審に任せる。
・2塁走者のタッチアップは2塁審の責任だが、補助的にみておく。
タッチアップの抗議の時、2塁審が分からなかったら、自分は分かっているから、振ってくれとの意味で、自分を指差す。
特集:コリジョンプレーについて
野球規約
6.01(i)本塁での衝突(コリジョン)プレー
(2)捕手がボールを持たずに走者の走路(中井注:本塁ベースを、本塁-3塁間の線に平行に前後延長した領域)をブロックしたと審判員が判断した場合、審判員はその走者にセーフを宣告する。前記に関わらず、捕手が送球を実際に守備しようとして、走者の走路をふさぐ結果になった場合(例えば、送球の方向、軌道、バウンドに反応して動いたような場合)には、本項に違反したとはみなされない。また、走者がスライディングをすることで、捕手との接触を避けられたならば、ボールを持たない捕手が本項に違反したとはみなされない。
本項のホースプレーには、本項は適用しない。
[原注]捕手が、ボールを持たずに本塁をブロックするか(または、実際に送球を守備しようとしていないとき)、および得点しようとしている走者の邪魔をするか、阻害した場合を除いて、捕手は本項に違反したとはみなされない。審判員が、捕手が本塁をブロックしたかどうかどうかに関係なく走者はアウトを宣告されていたであろうと判断すれば、捕手が走者の走塁を邪魔または阻害したとはみなされない。(中井注:明らかなアウトはアウト)
また、捕手は、滑りこんでくる走者に接触するときには、不必要かつ激しい接触を避けるために最大限の努力をしなければいけない。
以下、中井による注
「捕手」とあるところが、 本塁で行われる全ての行為に対して、適用する。つまり、暴投時の投手によるカバー、スクイズ処理した野手からの捕球、投手が受けるバックホーム など。ただし、挟殺プレー中は、一度、本塁から三塁へ戻っているので、走者の速度は落ち、大事に至る可能性は非常に低いので、適用しない。